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※この記事は、2007.10.24 に別のサイトに掲載していたものを再掲したものです。

落ちゲーの古典的名作「コラムス」の続編。
前作コラムスはある程度慣れると、かなりの長時間プレイとなったためか、Ⅱでは激ムズになった。
何が難しいかって、最初から詰まれていて上部が狭い上に、ランダムに出現するドクロが凶悪。消して1段あがるならまだいい。だが一気に2段もせりあがってしまうのだ。
加えて、、、魔法石が今回は出ないっ!一発逆転が起こしにくい、コラムスの「基礎体力」が問われる世界なのだ。

コラムスⅡ © SEGA 1990

私はと言うと、いつも5,6面辺りで終わっていたように思う。最高9面まで行ったような気もするが、ここまで来ると大抵落下スピードが速くなっていて、面スタート後に波に乗れずにサクサク積みあがってジ・エンド、のパターンが多かった。
それでも前作がダラダラとした単調な印象だったのに比べ、本作は面クリア型。ギリギリで消せたときの達成感はなかなかのものだった。
クリアすると、積んであった宝石がガラガラガラッと下に落ちていくのだが、これが結構気持ちよい。ちょっとしたことだが、こういう細かい演出があるとないとでは印象が全然違う。
逆に積みあがってしまうと、床が最上段までせりあがって、わざわざぺっちゃんこに潰された気分になる。このとき、床に描かれている絵の全容が明らかになるのだが、なんだがすごく「俺の勝ち。ザマーミロ」と言われているようで、悔しかった。

当時は「ムズすぎ。こんなんできるかよー」と思っていたが、それでもついついやってしまう魅力がある。
それは、面ごとに宝石の種類やBGMが変わり、特にエスニック調のBGMがなんとも味があったからに違いなかった。
その証拠に私はコラムス・コラムスⅡのCDまで買っていたのだから。1500円程度だったけどね。
すっかり曲名を忘れていたので、引っ張り出してみた。

20071024-DESERT_SUN DESERT SUN
20071024-DRONE DRONE
20071024-IRON_HEAD IRON HEAD
20071024-ARABIAN_JEWELRY ARABIAN JEWELRY

いずれも完成度の高い曲ばかりだが、あえて一つ選ぶとしたら DRONE だろうか。遥かかなたの古代・異国を思わせる。
なお、DESERT SUN はループするたびに半音ずつ上がっていくのである。これはよくできていると思った。
今考えると「THE VOYAGE THROUGH TIME」という副題は妙にぴったり感じる。実際の意味はよく分からないが、「時空の船旅」といったところか。
本作、ムズいが故に、ちょっとやるにはちょうど良かった。記憶に残る佳作である。

※この記事は、2007.10.15 に別のサイトに掲載していたものを一部編集して再掲したものです。

さあ、ATARI 名作中の名作、スタンランナーの登場である。
このゲーム、全然見なかったのであまり全国に出回ってなかったように思う。そう考えるとワタシがよく通っていたゲーセン、福岡は西新のコメットに置いてあったのは非常にラッキーだったと言える。
そんなにやり込むこともなかったが、この世界観・ゲームデザインには大変しびれたもので、すごく印象に残っていた。
確か、バイクみたいにまたがって操作する一種の体感ゲーム?ではなかったか。あー、もう既に記憶があいまいっす。

内容は、近未来のレースゲームで、最高速度は900MPH以上、…ってあーたkm/hに直したら軽く1000km/h以上ですよ、中の人死にますって。
まあ、そのくらい現実離れしてるってことで、いかにも「ゲーム」らしいゲームと言える。現代の「シミュレーション的」レースものとは正反対のエンターテイメント溢れる作品である。
また、レースゲームと言っても、早くゴールするだけが目的ではないところがこの作品の奥深いところだ。
敵やジャンプ台、アイテムの位置やコースをある程度覚える必要があり、戦略性の高い内容となっている。どことなく、ナムコのメトロクロスと共通感覚があるのは私だけだろうか。
スコアアタックもよし、ベストレコードを目指すもよし、単に走る爽快感を楽しむもよし、この作品はプレイヤーの遊び方を縛らない。

などと、どうもレビューっぽくなってしまったが、細かいこと考えなくとも自然と世界に引き込まれる作品なのだ。
ときどき出現するチャレンジングステージがこれまた熱く、特にブーストチャレンジはブーストを切らさずにつなげていくと非常に快感であった。(得点もでかいし)
雰囲気を盛り上げてくれるサウンド・ヴォイスはさすがにATARIで、スタート時とゴール時の女性の声がなんともSF的でよかった。
ちなみにスタート時の声は、ずっと「グッ・ラン(Good run)=よい走りを!」と勝手な解釈をしていた。よくよく考えると「グッ・ラック(Good Luck)」でしょうな。

スタンランナー © ATARI GAMES 1989

このように絶賛の嵐のスタンランナーだが、世間ではいつも日本語版の迷訳ばかりが話題になってしまうようだ。
内容が素晴らしい作品だけに、ここばかり取り上げられるのは少々不憫に思う。

いまだ謎なのは、S.T.U.N. って何の略なんだろう、という点。
もしかしたら、何の略でもないのかもしれないけど、謎は謎で残しておいた方がいいのかもね。
ともあれ、名作スタンランナーに乾杯。

PAC-MAN

2015.11.22 | アーケード

※この記事は、2007.9.13 に別のサイトに掲載していたものを再掲したものです。

いまさらこの世界的ビッグゲームについて話すことすらないと思うが、「パックマン」である。
最近、ヤンキースの松井選手のニックネームにもなっているというから、その知名度・息の長さには驚かされる。

パックマン © namco 1980

───話は、私が小学生の頃にさかのぼる。この頃は、もっぱらプレイするより「見る」ことの方が多かった。
近所のプラモ屋に1台ゲーム機が置いてあって、まだその頃はテレビゲーム自体が物珍しい時代。誰かがコインを入れようものならすぐにギャラリーがとりまく。そんな環境だった。
だからそんな中でプレイするのは、だいたい常連さんで、私はプレイすることはなかったが、画面を見ること自体が好きでしょっちゅうそのプラモ屋に通っていた。だれもゲームをやっていなければ、買う気もないプラモの箱を開けて見たりして時間を潰した記憶がある。店からするとまったく収入源にならない子供であったに違いない。

パックマン人気と共に、家庭用ゲームが出始めたのが確かこの頃だったと思う。
そう、「電子ゲーム」である。この単語、自分でもなかなか出てこなかった。もはや、死語も死語。絶滅語に近い。
このパックマンを模倣した電子ゲームはけっこういろいろあって、当時家でゲームができるというのは夢のような話であり、正直これは相当欲しかった。が、私は遠慮がちな子供だったので(ホントです)、親に「欲しい」などとはとても言えなかったのである。

───「ゲームウォッチ」

そんな電子ゲームの中でもひときわヒットしたのが、任天堂のゲームウォッチである。今で言う任天堂DSみたいなものか。
友達の中にも徐々に持つ人が増え始め、そうなると貸し借りが始まる。他人と同じものを買っても交換できないから、みんな他人が持ってないものを買うようになるのは自然な流れだった。
そしてとうとう私もお年玉でゲームウォッチを購入することを決意。自分の金で買うといっても高額な買い物だ。6,000~7,000円はしたと思う。親に「買ってもいい?」と許可を取るのは相当勇気が要った。
何を買うかかなり迷ったが、結局「マンホール」にした。本当は、「ヘルメット」あたりが面白そうだったのだが、既に持っている人がいたので、やめた。まあ、今考えると「ライオン」にはしなくてよかったかな。
モードAとモードB(難易度が高くなる)共に、最高得点の999点を刻み込んだことで、マンホール熱も冷めたように思う。

で、業務用のパックマンもこのくらい小さくてカラーになって家でできればどんなに素晴らしいことだろう、とよく妄想にふけっていたものである。それが実際できるようになったのだから、技術の進歩は著しい。
だが、あの当時の興奮が蘇ることはもうない。何かを得るということは、同時に何かを失うことになるのかもしれない。

なんか、パックマンとは全然関係ない話になってしまった。まあ、そういう思い出のゲームである。

※この記事は、2007.8.29 に別のサイトに掲載していたものを再掲したものです。コメントも頂いていましたが、データが消えてしまいました。申し訳ありません。

大阪で世界陸上が行われていることもあり、ハイパー・オリンピックである。(おお、時事ネタ)

ハイパー・オリンピック  © KONAMI 1983

◆ハイパー
まず、「ハイパー」という名前の響きがいい。気のせいかもしれないが、ハイパーという用語は、この作品以後世の中に普及した気がする。ちなみにキリン・ハイパー70とかいう果汁飲料が出たときは、これもこの作品の影響か、と思った。でもこちらは綴りがちがってHYPAですな。

◆音声
私はなんといっても、記録を読み上げるアナウンスの音声に惚れ込んだ。
どんな声かというと、「イレブンポイントスリーツーセカンド」てな具合である。
ハッキリとは聞き取れない音声だが、この臨場感は抜群である。ちなみに「ゼロ」は「デュー」という風に聞こえるのは私だけであろうか。
この音声がなかったら、私はこの作品でそれほど遊ばなかったに違いない。

◆xxxxcm/SEC
スピード・角度が1276cm/SEC, 43°のように数字で表示されるのが良かった。
これだけの数字だからこれだけの記録が出た、とある程度納得できるのである。
当時は物理なんて習っていなかったが、ベストな角度は 45°だというのは何となく想像できた。なので、45°が出たときは脳汁でまくり、神々しく見えたものである。実際には、45°がベスト、とも言い切れないみたいだが。

◆高速連打への道
どうやったらボタンを高速連打できるか、という至極単純な命題にこれほど熱く攻略されたゲームもないだろう。
誰もが一度は電動ドリルのような振動を使えないか、と思ったに違いない。が、実際には無理である。
大別すると、痙攣打ち,コスリ,定規派 の3つのやり方になるかと思う。私はコスリ派であった。
RUNボタンを人差し指と中指の間に挟み、指を立てて爪でコスルわけである。ダブルコスリとでも言うべきか。一つの指がコスッたあと、またボタンが浮いたところをさらに次の指でコスル。あ、これって二枚刃カミソリの原理と一緒だね。
これはかなり強力で、うまく行けば幅跳びで1350cm/SEC程度出すことが可能だった。
ただこれには制限があって、使える筐体と使えない筐体があった。使えないのは、ボタンのまわりに黒いリングみたいなのが補強されてて、でこぼこしているやつ。これでは痛くてコスレなかった。
この使えないタイプの筐体では、人差し指と親指の爪を先くっつけて輪っかをつくり、これでコスッていたが、これじゃーせいぜい1200cm/SEC程度で、ほぼ3週目でジ・エンドであった。

連打手段で最強なのは、やはり定規っぽかった。私は一回も使ったことがなかったから、難しさは分からないが、誰でも使いこなせるというワケではなさそうだ。ただ、当時はなんとなく道具を使うのは邪道のような気がしていた。じゃあ、コスリは邪道じゃないのか、と問われると自分の体だけを使っておりボタンも破壊するまでに至らないのでセーフ、と答えておこう。

◆ループプレイ
幅跳びで1300cm/SECのスピードが出せるようになれば、もうハイパーオリンピックは終わらない。
私は各種目毎のレコードを狙うのは難しかったので、もっぱら総合スコアでのランクインを狙っていた。はっきり言って各種レコードに比べると、全然目立たないランキングである。まあ悪あがきってやつである。
記憶があいまいだが、400万くらいまで粘っただろうか。このくらい長時間プレイになると、確実に爪が磨耗する。ある意味耐久レースなので、爪のコンディションはかなり重要だった。
ループプレイで一番の難関はハンマー投げ。2回ファウルすると、かなりプレッシャーがかかる。意外と落とし穴なのがハードルで、ジャンプタイミングをミスってコケた時は、まず予選落ち。ここで終わったことも結構あった。

◆各種目
– 100 METER DASH (100m走)
どこに行っても7秒台の記録の台が多かった。6秒台を見た記憶があるような気もするが…
– LONG JUMP (走り幅跳び)
なんとなく 42°がベストのような気がする。どこの台も 9m72 が最高っぽかった。
– JAVELIN THROW (槍投げ)
これはどうやったら記録がでるのか不明。1300cm/SEC越えで投げても90m届かなかったり、ある程度運なのだろうか。
– 110 METER HURDLES (110mハードル)
とあるお店で、1秒台だったか3秒台だったか、とてつもない記録を見たことがある。バグだったのか、どうか不明。
– HAMMER THROW (ハンマー投げ)
100m超えを投げて、記録 0mとなってしまったことがある。喜びから一転、愕然。
– HIGH JUMP (走り高跳び)
時間がかかるので、ループプレイでは非常にダルイ競技。2m50 が最高のお店が多かった。理論上これ以上は飛べないのかもしれない。

◆多人数プレイ
最高4名まで同時にプレイできる。残念ながら、私は多人数プレイをしたことがない。
複数プレイは間違いなく面白いだろう。ただし、それでも予選通過記録を超えなければ即退場はちょっと厳しい。
多人数ではなくとも、私はいつも白人のおっさんじゃなくて、たまには黒人っぽいおっさんでプレイしたいなーと思っていた。


夏になれば思い出すのがハイパー・オリンピックである。
暑い夏にクーラーの効いたゲーセンでやるのがぴったりのゲームだった。

※この記事は、2007.8.26 に別のサイトに掲載していたものを再掲したものです。

なにか急に昔懐かしいゲームにハマってしまいまして、ひとつ当時の記憶でも文章に残しておこうかと思いました。てなワケで懐古ゲー第1弾です。いつまで続くか分かりませんが…

◆◇◆◇◆◇◆◇

最初は数あるタイトルの中でも、セガ体感ゲームシリーズの黄金期、パワードリフト。
これを選んだのには訳がある。私はゲームではなにより音楽(サウンド)を重視する。お金の半分くらいはこのゲームサウンドを聞くために払っていると言っても良い。
セガ体感ゲームシリーズの中では、パワードリフトの音楽が一番好きである。なのに、サントラCDを持っていなかった。それが今でも唯一の心残りである。

当時の話に移そう。このゲームは、筐体にヘッドホン端子がついており、ヘッドホンを持ち込めば思う存分サウンドを楽しむことができた。画期的な試みである。だが、私はそんなに上手くないのにヘッドホンをつけてプレイする勇気はなく、一度もつけてプレイしたことはなかった。
だがやはりこのサウンドは良い、録音して家でも聴きたい、と思い、当時高校生だった私は友人とゲーセンへ録音機能付きのウォークマンを持参してコースA~Eまでの音楽を収録した。何をやってるんだ、とギャラリーがいたが恥をしのんでプレイ。
が、聴いてみるとノイズだらけでまともに聴けたものではなかった。ショック。多分録音レベルが高すぎたのであろう。抵抗入りのコードで録音すればよかったのかもしれないが。
そんな経験もあり、思い入れの深いタイトルの一つである。

ゲーム内容だが、空前のヒット作となった前作アウトランに比べるとかなり大味な内容である。タイムアタックではなく、順位を重視したゲーム性だ。だがアウトランの二番煎じにならず、独自の世界観を作り上げた点は、素晴らしいと思う。私も素直に熱くハマった。ハッキリ言って、ヘタな人の方が3位に入れるよう熱くなるので面白い。
ただ、ギアが右手側になったのは痛かった。なにせアウトランでは左手でギアガチャをやってたので、右手は慣れない慣れない。セガがアウトランのようにギアガチャでギアを破壊されないよう、あえて慣れない右側のギアにしたのではないか、とすら思える。なので、あまりゲーム中はギアを使わず、もっぱらアクセルオフを多用していたように思う。

A~Eコースの中で、あえて好きなコースを挙げるとしたら、Cコースだろうか。最初にやり込んだコースというのもあるが、ステージ1と4に出てくる木々が南国の雰囲気たっぷりで、リゾート気分が味わえる。もちろんBGMの「SILENT LANGUAGE」もぴったりマッチしている。さらに、ステージ1から昼→夕方→夜→昼と変化に富んでいる。そう言えば、夕方のステージがあるのはCコースだけではなかったか。ステージ5は言わずもがな、高所恐怖症ステージ。オール1位でのたどり着いたときの緊張感はハンパではなかった。

タイム的にもっとも縮めやすい(高スコアが出る)のはBコースで、比較的オール1位が取りやすいのでこのコースをやる人が多かったように思う。私はアマノジャクだったから、あえて難しいDコースでチャレンジしていた。そして大抵ステージ4,5で散っていった…
パワードリフトと言えば、このBコースBGM「LIKE THE WIND」が代表曲のようになっているが、私が一番好きなのはやはりCコース「SILENT LANGUAGE」である。伸びのあるシンセサウンドとドコドコとしたドラムが夏向きだ。次いでAコース「SIDE STREET」、こちらはベースラインが渋い。もちろん、LIKE THE WINDも良いことに変わりはない。というかA~E全てコースにマッチした名曲であると思う。

パワードリフトのグラフィックは擬似3Dであろうが、当時としてはかなり本物の3Dに見えた。なにせ立体的なコースの反対側から対向車が走っているのが見えるのである。これはかなり衝撃的だった。
近年になりハードは進化した。しかしパワードリフト以上のインパクトのある映像は、以後のレースゲームではお目にかかってない。

20070826-powerdrift   © SEGA 1988

最後に昔のノートに記述していたパワードリフトのタイムレコードの記録である。当時は熱かったなぁ、てかよく今まで取っておいたものだ。そうそう、パワードリフトではタイムの進み方が実際の秒数よりもかなり早く、あくまでゲーム上でのタイムとなっている。そこだけはちょっとプレイ時間を損したようで、ずるい?気がする。

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